ここ数年、日本を歩いていると外国人観光客の姿が本当に増えました。浅草や京都のような定番スポットはもちろん、北海道のスキー場や九州の温泉地、さらには小さな地方都市まで、世界中から人が訪れるようになっています✈️✨。
観光庁の統計によると、コロナ前の2019年には 約3,188万人 が来日し、旅行消費額は 約4.8兆円。これは日本のGDPの約1%にあたる規模で、もはや観光は「余暇」ではなく、国を支える重要な産業になりつつあります。しかも、円安の影響で「日本は物価が安い」と感じる旅行者が増え、再びインバウンド需要は勢いを取り戻しています。
ただし、観光客の増加は良いことばかりではありません。地域経済の活性化や文化発信といった大きなメリットがある一方で、交通の混雑、宿泊費の高騰、マナーや言語の壁といった課題も同時に表面化しています。
この記事では、観光立国として歩む日本の現状を振り返りながら、外国人観光客が増えることで 私たちの暮らしや経済にどんな影響があるのか を多面的に考えていきたいと思います🌸
📊 訪日外国人の“今”を数字で見る
まずは現状を押さえておきましょう。観光庁の統計によると――
- 2019年(コロナ前):訪日外国人 約3,188万人、旅行消費額 約4.8兆円
- 2020〜21年:コロナ禍で激減、入国制限により数百万人規模まで縮小
- 2023年以降:回復が急速に進み、再び2,000万人を突破。消費額は円安効果もあり過去最高水準へ📈
特に増えているのは アジア圏(中国・韓国・台湾・香港) からの観光客。そして近年は 欧米やオーストラリア からの旅行者も伸びています。つまり、いまや「世界中から日本に人が集まる時代」になっているんです。
💹 外国人観光客が増えたときの経済効果
「観光立国」として日本が目指しているのは、外国人に来てもらってお金を使ってもらうこと=新しい収入の柱を作ることです。
でもその効果には、いい面と注意すべき面、両方があります。
🌟 メリット
💰 1) お金が地域に落ちる
- ホテル、飲食店、交通機関、お土産屋さんに 直接的なお金 が入る。
- 例:京都の旅館が繁盛 → 地元の清掃業者や食材農家も一緒に潤う。
👩💼 2) 雇用が生まれる
- 宿泊・飲食・小売・交通など 幅広い仕事 が必要に。
- 地方で若者が働ける場所が増えるチャンスにも。
📈 3) 外貨を稼げる
- 観光は「輸出」と同じ。外国人がお金を使う=円が世界から流れ込む。
- 円安のときは「日本が安い!」と感じてもらいやすく、消費額が伸びる。
🛍️ 4) 関連産業も伸びる
- ドラッグストアでの免税品購入
- アニメ・映画の「聖地巡礼ツアー」
- 酒蔵見学や農業体験など、観光と地域産業のコラボが広がる。
🌸 5) 日本文化を世界に広める
- 寿司やラーメンだけじゃなく、着物、和菓子、工芸品なども人気。
- 観光を通じて「日本のファン」が増えることで、輸出やECにもつながる。
⚠️ デメリット(気をつけたいこと)
🚃 1) 混雑・オーバーツーリズム
- 京都のバス、鎌倉の小町通りのように 観光客が集中しすぎて大混雑。
- 住民が通勤・通学に困ることも。
🏨 2) 物価や宿泊費が高騰
- 人気観光地ではホテル代が上がり、日本人が泊まりづらくなる。
- 民泊が増えて 地元の家賃まで高くなる ケースも。
🗣️ 3) 言葉・文化の壁
- 大都市は多言語OKでも、地方の小さな店では対応が難しい。
- マナーの違いからトラブルが起きることも。
📉 4) 観光に依存しすぎるリスク
- コロナで観光客がゼロになったように、一気に収入が消える危険性あり。
- 地域経済が「観光頼み」になりすぎると不安定。
🏞️ 5) 自然や文化財への負担
- 神社・寺、古い町並み、ビーチなどが キャパ超過で荒れる。
- 景観や文化が失われる心配も。
🧭 ポイントは「量より質」
観光立国を成功させるには…
- 🏡 地方や穴場スポットへ分散させて混雑を防ぐ
- 💻 キャッシュレスや多言語アプリで便利に
- 🍶 地域ならではの体験(酒蔵・漁業体験・工芸)を高付加価値に
- 🌱 観光税などで収益を再投資し、清掃や文化財保護に回す
🌈 つまり、外国人観光客の増加は 日本に大きなお金とチャンスをもたらす反面、課題も抱えているんです。
これからの日本は、「たくさん来てもらう」だけでなく “持続可能で心地よい観光” をどう作るかがカギになります。
🔮 10年後、日本の観光立国はどう変わる?
外国人観光客が増え続けると、日本の観光や経済はどう進化していくのでしょうか?
ここでは「こんな未来が来るかも!」という具体的なシナリオを紹介します。
🏡 ① 地方観光が主役に
- これまで外国人観光客の多くは「東京・京都・大阪」に集中していましたが、10年後は 地方や小都市にまで観光客が分散している可能性が高いです。
- 例えば、
- 北海道:ニセコだけでなく、道東の釧路湿原や知床へ🌲
- 四国:四万十川やうどん文化体験🍜
- 九州:長崎・鹿児島で歴史+火山観光🌋
- 「地方創生 × 観光」 がセットで進むことで、地域経済の格差が縮まるかもしれません。
💻 ② デジタル化で超スマート旅行
- 10年後の旅行は「スマホ1つで完結」が当たり前に。
- 具体的には…
- AI翻訳アプリで会話の壁ゼロ🗣️
- 顔認証でチェックイン、現金不要の完全キャッシュレス💳
- 混雑を避けるための 時間帯予約システム が普及
- 観光客も住民もストレスが減り、スムーズで快適な旅行体験が実現しそうです。
🌱 ③ サステナブル観光が常識に
- 観光客が増えれば増えるほど、自然や文化財への負担は避けられません。
- 10年後には、
- 観光税や入域料で環境保護に還元
- 地域ガイドによる 小人数制の体験型ツアー
- プラスチック削減や再生エネルギーを使った エコな観光施設
- 「楽しむ」と「守る」を両立する観光が当たり前になるでしょう🌏✨
🎎 ④ 文化体験の進化
- 「見る観光」から「体験する観光」へ大きくシフト。
- たとえば――
- 茶道や書道を体験できる宿泊プラン🍵✒️
- 漁村で漁師と一緒に魚を捕る体験🐟
- 着物や和太鼓などの参加型フェス
- 旅行客が “日本文化の一部を持ち帰る” 未来が広がりそうです。
📈 ⑤ 経済効果の拡大
- 訪日外国人が 5,000万人規模 になり、消費額は 10兆円を超える 可能性も。
- 観光がGDPに占める割合も高まり、輸出・製造に次ぐ大きな柱に成長するかもしれません。
- 同時に、観光業で働く人材の賃金や待遇も改善し、若者にとって魅力ある仕事になる期待もあります。
✨ 観光は「見る側」から「関わる側」へ
ここまでお話ししてきたように、観光立国として外国人観光客が増えることは、日本にとって大きなチャンスです。
でもそれは「旅行会社や大手ホテルの話でしょ?」と思うかもしれません。実はそうではなく、私たち個人でも観光という産業に関わることができるんです🌏✨
観光は “消費するだけの体験” ではなく、“自分も提供者になれるビジネス” でもあります。ここからは、個人や小規模事業者が参入しやすいアイデアを、具体例も交えて紹介していきます。
🏠 1. 宿泊関連(民泊・ゲストハウス)
観光客が増えると必ず必要になるのが 「泊まる場所」。実は日本各地、特に地方ではまだまだ宿泊施設が足りていません。
- 民泊(Airbnbなど)
空き家や空き部屋を整えて、民泊として貸し出すケースが増えています。
👉 例:長野県の山間部では、古民家をリノベーションして民泊に活用。「日本の田舎暮らし」を体験したい欧米の旅行者がリピーターになり、地元の経済にも貢献しています。 - ゲストハウスや小規模ホステル
若いバックパッカーや留学生に人気。大規模ホテルよりも交流が生まれやすく、「ここで友達ができた!」という口コミが新しい集客につながります。
👉 宿泊事業は「物件活用」がカギ。都会だけでなく地方の観光地近くでも需要があるので、空き家対策+観光ビジネスとしても注目されています。
🍵 2. 体験コンテンツ提供
外国人旅行者は「観る」だけでなく、「体験する」ことにお金を払う時代になっています。
- 文化体験
茶道、書道、和菓子づくり、着物着付けなどは鉄板の人気。
👉 例:京都では、着物レンタルと街歩きを組み合わせたプランが大ヒット。インスタ映えもあり、若い女性旅行者に支持されています。 - 自然体験
農業や漁業体験、SUP(スタンドアップパドルボード)、サイクリングなど。
👉 例:北海道の農家が「収穫体験+地元料理」を提供 → 農業に興味を持つ欧米の観光客から高評価。 - 趣味型ツアー
アニメや映画の聖地巡礼ガイド、写真撮影スポット巡り。
👉 例:埼玉県秩父では『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』の聖地巡礼ツアーが観光資源となり、地元に大きな経済効果を生みました。
👉 Airbnb Experiences や Klook に登録すれば、個人でも世界中の旅行者にサービスを届けられるのが強みです。
🛍️ 3. 地域産品やお土産ビジネス
観光といえば「お土産」。でも単なる物販にとどまらず、地域ブランド発信のチャンスでもあります。
- 地元工芸品や食材の販売
例:石川県金沢では九谷焼や加賀友禅などの伝統工芸が人気。職人の工房見学+購入体験が外国人に好評です。 - 越境ECでリピーター確保
観光客が帰国後に「また買いたい」と思ったとき、AmazonやShopifyで購入できる仕組みを作れば、観光が長期的な収益につながる。 - オリジナル商品作り
「ここでしか買えない」限定性が価値になります。
👉 例:奈良の鹿をモチーフにしたお菓子や雑貨は、観光客に大人気。
👉 観光客の購買力+ECの継続収益を組み合わせれば、ビジネスはさらに広がります。
📱 4. デジタル観光サービス
観光はリアルだけじゃない、デジタルでもビジネスチャンスがあります。
- 観光情報発信(ブログ・YouTube)
自分の街の観光スポットを紹介 → 広告収益や、宿・体験の予約につなげる。
👉 例:「京都の街歩き動画」を投稿しているYouTuberは、海外視聴者から大人気。宿や体験の予約リンクで副収入を得ています。 - オンライン体験ツアー
コロナ禍で流行しましたが、今も「海外からリアルタイムで日本を体験したい」という需要があります。寺社の案内や料理レッスンなどは根強い人気。 - 観光アプリや多言語マップ制作
小さなエリア向けでも需要あり。英語や中国語で地元スポットをまとめたアプリやWebマップを提供すれば、地域の観光協会からの委託も期待できます。
👉 初期費用が低く、スキルを活かせるので、副業的に始めやすいのが大きな強みです。
🚲 5. ニッチなガイド・移動サービス
「移動」そのものも観光体験に変わります。
- レンタサイクル・E-Bikeツアー
街中や自然を自由に回れる手段として大人気。
👉 例:小豆島ではE-Bikeツアーが定番化し、坂の多い地形を快適に回れると好評。 - 空港送迎サービス
特に地方空港では「宿まで直行したい」という需要が高い。少人数の送迎サービスは狙い目。 - 写真・動画付き観光ガイド
SNS映えを重視する旅行者に「プロが撮影付きで案内します」というサービスは大人気。
👉 例:沖縄では「ビーチでウェディングフォト+観光ガイド」のセットが人気。
👉 「移動 × 体験 × 写真」を組み合わせることで、一味違う付加価値ツアーが作れます📸
💡 初心者でもできる!観光ビジネス参入アイデア比較表
分野 | 内容 | 初期費用 | 難易度 | 向いている人 |
---|---|---|---|---|
🏠 宿泊(民泊・ゲストハウス) | 空き家・空き部屋を貸し出す、ゲストハウス運営 | ★★★(リノベ・許認可必要) | ★★★ | 不動産を活用したい人、長期的に運営したい人 |
🍵 体験コンテンツ | 茶道・書道・和菓子作り、農業体験、聖地巡礼ガイド | ★(道具・知識があれば少額でOK) | ★★ | 趣味やスキルを観光に活かしたい人、人と話すのが好きな人 |
🛍️ 地域産品・お土産 | 工芸品や食材販売、越境ECでリピーター確保 | ★★(在庫や仕入れ費あり) | ★★ | モノづくりや販売が好きな人、ネットショップ運営に挑戦したい人 |
📱 デジタル観光サービス | 観光ブログ、YouTube、オンライン体験ツアー、観光アプリ | ★(ほぼ0〜パソコン・スマホ代) | ★★ | 発信力を伸ばしたい人、副業感覚で始めたい人 |
🚲 ガイド・移動サービス | レンタサイクル、空港送迎、写真撮影付きガイド | ★★(自転車・車・カメラなど必要) | ★★★ | アウトドア好き、体力に自信あり、人を案内するのが得意な人 |
🌈 どう選ぶ?ワンポイントアドバイス
- 手軽に始めたい人 👉 📱 デジタル発信 or 🍵 体験コンテンツ
- 資産(空き家・車・スキル)を活かしたい人 👉 🏠 宿泊 or 🚲 移動系
- 長期的に育てたい人 👉 🛍️ 地域産品ビジネス(越境ECは特に将来性大)
🌹 観光はチャンスの宝庫
観光立国として外国人旅行者が増える未来は、ただ「見に来てもらうだけ」ではありません。
あなた自身がその一部になる未来でもあります。
- 空き家を活用した宿泊
- 趣味を活かした体験ツアー
- デジタル発信での集客
- 地元産品を世界に届けるお土産ビジネス
どれも 小さく始められて大きく育てられる可能性を持っています。
観光は「見る側」から「関わる側」へ――。
次はあなたのアイデアや行動が、日本の観光をもっと面白くしていくかもしれません✈️✨
🗾 まとめ
観光立国として外国人観光客が増える未来は、経済にとっても、私たちの暮らしにとっても大きな転機です。
観光は「楽しむもの」であると同時に、「自分が関わるチャンス」でもあります。
宿泊、体験、地域産品、デジタル発信、移動サービス――。
小さな一歩からでも始められる観光ビジネスはたくさんあり、あなたのアイデアや行動が新しい観光をつくるきっかけになるかもしれません✈️✨
次に観光地を訪れたとき、ぜひ「見る側」だけでなく「関わる側」の視点でも眺めてみてください。
きっと、観光の未来がもっと身近に感じられるはずです🌏